PowerBook G4 DVIが日本では休日だった4月29日の午後7時頃発表になりました。すぐにApple Storeでの販売も始まり、1週間から9日間という比較的短い納期が表示されています。
さて、これまでのPowerBook G4とどこが違うのでしょうか。231_ Architecture Block Diagram Transitionには、最初のPowerBook G4 Titaniumから現在のPowerBook G4 DVIに至るまでの3つのアーキテクチャを示しました。PowerBook G4 Gigabit Ethernetでは、CPUクロックこそ667MHzへアップしましたが、L3キャッシュの省略やパイプライン段数の増加から、性能向上は僅かででした。一方、Uni-North ICを中心とした、FireWire Link LayerやEthernet、AGPやグラフィックスサブシステム、PCIバスなど足回りの改善がしっかり行われています。
PowerBook G4 DVIでは、ダイアグラムを見る限り、それほど大きな変更点ありません。しかし、グラフィックサブシステムにATiの最新モバイルチップである、RADEON mobility 7500を採用されました。32メガバイトのEmbedded DDR SDRAMは、容量、速度ともに改善しました。コアクロックはRADEON mobilityの
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166MHzから230 MHzへアップし、CHARISMA ENGINEの内蔵は、「今度こそ」デスクトップ機に一歩近づいたと言えるのではないでしょうか。
CPUにも大きな改善が認められます。バックサイドキャッシュの容量不足が心配されたPowerBook G4 Gigabit Ethernetと比較すると、1メガバイトのL3キャッシュの搭載は待ちに待たれていたものです。周波数はCPUの1/4、200MHzですが、DDR(Double DATA Rate)のため単純計算するとPowerBook G4 Titanium 500の1.6倍の効率が期待できます。この数字ははっきりと体感できるでしょう。
PowerBook G4 Gigabit Ethernetで省略された省電力機能も復活しました。Power Stepは、CPUクロックを800MHzから667MHzへ落とし、同時にL3キャッシュの使用を停止します。(667MHz機の場合はクロックはそのまま、キャッシュのみ使用停止)
起動時、バッテリー枯渇時に働き、省エネルギー設定パネルでも指定できます。(Developer Noteでは航空機電源使用時、バッテリー非インストール時も切り替わるとされていますが・・)
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他にもDVI端子の装備、液晶の解像度の向上、音声入力端子の復活、赤外線インターフェースの省略、USB 1.1据え置きなど特徴があります。
モトローラのG4が0.18μmのFABで作られている間は、これ以上のPowerBookは望めないでしょう。この筐体もおそらく今回のマイナーチェンジが最後になるかもしれません。Titanium PowerBookの完成型を待っていたユーザーは、メモリパフォーマンスの改善が確認され次第、「買い」であるのではないでしょうか。
Developer Note |