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Vol.105
8/Feb 2003
inside and intrepid

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291_ PowerBook G4 12-inch
291_ PowerBook G4 12-inch

PowerBook 2400cよりもわずかに大きく、薄いPowerBookの発表は、日本のユーザーに大変好意的に受け止められている。実際に店頭にならび、購入したユーザーもいるのではないだろうか。

277×219×30mm、2.09kg、2スピンドルノートとしては小型軽量といえる。iBookよりも一回り小さい筐体による制約は、液晶サイズだけだろうか。

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292_ PowerPC G4 12-inch logic board

図は裏表の部品配置をわかりやすく示すため、透過表示としている。

搭載されているCPUは外部L3キャッシュインターフェースの省かれたXC7445A RX867WF。iBookではハードディスク裏側にあったGPUがロジックボード表側に移動している。CPU、システムコントローラー、GPUなど主要なチップが片面に実装されたことは、冷却系の変更の影響が大きいと思われる。

こだわりさんのお部屋提供のロジックボード写真をもとに作成しました。

292_ PowerPC G4 12-inch logic board

293_ PowerBook G4 12-inch logic board
293_ PowerBook G4 12-inch logic board

熱伝導性が高いアルミ筐体では逆に不快な熱をボトムケースに伝えすぎるかもしれない。裏面に消費電力の大きな部品はない。

電磁波シールドとパームレストが一体形成され、キーボード周りの

剛性が改善している。そのためか増設メモリソケットは裏面にある。

電源基板はオフセットされ、そこにAirMac Extremeカードが収まるようになっている。

そして、どこを探してもKeyLargoの姿がないことに気づくだろう。

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294_ PowerBook G4 12-inch Architecture Block Diagram (Imaginative)
294_ PowerBook G4 12-inch Architecture Block Diagram (Imaginative)

ファームウェアはKeyLargoを認識していた。ということはDDRメモリインターフェースを採用したUni-North 2とKeyLargo ICが一つに集積されたPangea 2とでも言えるIntrepidシステムコントローラが使用されている。

従来、PangeaにKeyLargoと集積されるのは、最新のUni-Northより一世代前のものだった。そういう意味ではFireWire Link Layerの性能向上に若干のタイムラグがあるかもしれない。

また先日発表されたiMac 17-inchにも同じシステムコントローラーが使われていると予想される。

295_ top case and trackpad
295_ top case and trackpad

トラックパッド周辺に縁取りがあるPowerBook G4 15-inchや、スピーカーメッシュのあるPowerBook G4 17-inchと比較するとデザイン上のアクセントがみあたらない。PowerBook G4 12-inchのトップケースデザインが没個性的に見えてしまうのはこうしたことも関連しているかもしれない。

また、クリックベゼルの左右端をクリックするとき、感触の悪さを指摘するユーザーがいるのも事実だし、パームレスト右側の熱を気にするユーザーも多い。

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296_ right speaker and power key

エアダクトと間違うようなスピーカーダクト。液晶画面に反射させるというアイデアはおもしろい。中低音域はファンクションキー下に3つ目のスピーカーがあるが、音質については未確認である。

ヘアライン加工された電源キーとビスが、数少ないアクセントになっている。

296_ right speaker and power key

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アンケートにPowerBook G4 12-inchについての記事も読みたいという声が寄せられましたので、予定を変更してロジックボードとシステムアーキテクチャについて触れたいと思います。

先日、マックメム社のご厚意で、はい、須山歯研!の須山氏とともにPowerBook G4 12-inchの内部を見ることが出来ました。アルミ合金に変更された筐体は、トップケースが電磁波シールドと一体形成されるなど、キーボード周りの剛性は確実に改善していました。

CPUはXC7445A RX867WFでした。PowerPC G4はこれまでPPC 7455など外部L3キャッシュが特徴的でしたが、PPC 7445には、このインターフェースがありません。

そもそも現在のG4の弱点はフロントサイドバスの遅さにあります。SDRで133〜166MHzのフロントサイドバスにはメモリアク

セスやI/Oアクセス、GPUへのコマンドなどが混在し、ボトルネックになっています。独立したL3キャッシュインターフェースはフロントサイドバスのメモリアクセス負荷を分散することが可能です。PPC7445にもCPUコアにL2キャッシュを256キロバイト内蔵していますが、iBookの750FXの半分しかないのも事実です。

高負荷時にフロントサイドバスが飽和しパイプラインストールが増加した場合、パフォーマンスは落ちますが、逆に最大発熱量は抑えられるでしょう。放熱面積の小さな小型筐体では、最大発熱量にあわせて冷却系を設計する必要があります。多くの場面では快適に動作し、ある程度時間のかかる高負荷時はパフォーマンスよりも筐体の小ささをとった結果でしょうか。

ロジックボードの部品配置をわかりやすく示したのが、292_ PowerPC G4 12-inch logic boardで

す。大きさや、コネクタ配列の同じiBookのロジックボードに似ていますが、GPUが表側に配置されていることが異なります。自然放熱による冷却ではなく、GPUを含めてブロアーで強制冷却するためでしょう。

また、ハードディスクスペースを除くと主要なチップがところ狭しと配置され、L3キャッシュ搭載スペースは残っていません。

基板の裏表を観察するともう一つ重要なことに気づきます。KeyLargo ICすなわち、USB、ATAを含むサウスブリッジが見あたりません。ファームウェアを確認するとKeyLoagoは確かに残っています。そこで予想したのが294_ PowerBook G4 12-inch Architecture Block Diagram (Imaginative)です。

Uni-North ICとKeyLargo ICが一つに集積されたのがPangea ICと


呼ばれ、2001年にiMac flower Powerではじめて採用されています。PowerBook G4 12-inchはDDR SDRAMをサポートしたUni-North 2とKeyLargoが集積されたPangea 2とでも呼ぶべきシステムコントローラーが使用されていると考えました。そして作図終了後にDeveloper Noteが発表になり、名称がIntrepidであることがわかりました。

Appleのアーキテクチャ変遷を眺めると、PowerBook G3 1998で二つのHeathrow IC(サウスブリッジ)を搭載するという挑戦的なものを最後に、iMac、iBookといったコンシューマ系に最新のチップセットを採用し、熟成してからプロシューマに搭載する流れがありました。そ

れがXserveを境に、高価なプロシューマに最先端のチップセットを投入するという本来の姿に戻ったと感じます。

AirMac Extremeインターフェースを持つPowerBook G4 12-inchのシステムコントローラーは、外部にPCIインターフェースを持ちます。将来的にIntrepidがG4世代のシステムコントローラーの最終形態としてUni-North ICに替わることさえ予想させます。PowerBook G4 12-inchが、その最初のリファレンスなのかもしれません。

謝辞

マックメム

こだわりさんのお部屋

はい、須山歯研!

各関係者の皆様、ほんとうにありがとうございました。

また、すかさずDeloper NoteのリリースとIntrepidを教えていたポセイドン様、いつもありがとうございました。

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