|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| Top > Macintosh > PowerBook G4 15-inch FW800 ▼NAV ▼form next→ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
309_ PowerBook G4 series logic boards
|
||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
310_ architecture block diagram of the PowerBook G4 15-inch FW800新しいG4は5800万トランジスタを98mm2に集積した。これはG5よりも600万多く、20mm2小さい。 Apollo7のコードネームで知られるPowerPC7447は130nmルールのHiP7SOIで制作された初めてのG4である。 新しいPowerBook G4にはコア電圧1.3Vの1.25GHzが使用されていると推定され、消費電力は約18.2W(Typical)だ。 |
これに対し、PowerBook G4 TitaniumのPowerPC 7455の1GHzがコア電圧1.85Vで、消費電力が23.8W(Typical)であることから、L2キャッシュが倍になり、クロックが25%増加して、消費電力は24%減少している。またGPUのクロックも約1.5倍になったが、性能の優れた省電力機能を内蔵した。 L3キャッシュは消費電力が大きく、L2キャッシュとGPUの増強と引き替えに省かれたのだろう。省電力はバッテリーの容量の削減と軽量化にも貢献している。 |

311_ PowerBook G4 15-inch FW800 main logic board基板構成はPowerBook G4 17-inchに近いが、電源部の前後長が厳しい分、電源回路が横に長くのびた形になっている。SO-DIMMスロットとintrepidの間に電源回路がある構成は目新しい。 2段重ねのSO-DIMMスロットは基板面積を縮小しているが、厚みが増していることには違いない。 |
他にスピーカーのエンクロージャーを逃がす部分が無く、右側のスピーカーの容量は大変小さなものになっている。その分、キーボード直下中央左よりに、比較的容量の確保された第3のスピーカーを配して補っている。 デバイス一つ一つの集積度は年々上昇しているが、intrepidの設置面積がその分広い。とはいっても、17インチとほぼ同じ部品を12インチよりも狭い基板で実現していることは特筆すべきだろう。 |
PowerbBook 15-inch FW800発売直後に、分解写真を公開したこだわりさんのお部屋から数点のロジックボード写真の提供を受けることが出来ました。その写真をもとに新しい15-inchを眺めてみることにしましょう。310_ architecture block diagram of the PowerBook G4 15-inch FW800はL3キャッシュが省かれていますが、2003年5月リリースの17-inchモデルに類似しています。intrepidを中心に、CPUとGPU、メモリが配され、高速インターフェースのみ集められた内蔵PCIと、低速インターフェースも含まれる第二PCIバスが計2系列ある構成に大きな変化はありません。USB2.0コントロールチップの追加程度しか変化のないようにみえるブロックダイアグラムですが、その構成するチップの「プロセスルール」に大きな変化がありました。まず、一時期NVIDIAへ移行するかのようにみえたPowerBookのGPUにATiが戻ってきました。 |
MOBILITY RADEON 9600はTaiwan Semiconductor Manufacturing(TSMC)のプロセスルール130nmで制作されています。Pixel Shader 2.0に対応した32bit浮動小数点ピクセルシェーダーユニットを4つ、Vertex Shaderを2つ内蔵し、6000万トランジスタを、PowerPlay 4.0と呼ばれる省電力機構で、熱設計温度をMOBILITY RADEON 9000並の5Wに押さえています。プロセスルールを進化させたことで、デスクトップ用普及GPUと同等性能を同時にリリースできたことは特筆すべきでしょう。PowerBookの場合コアクロックは303MHzに設定されています。CPUはテキサス州オースティンのMOS-13のプロセスルール130nmで制作され、5800万トランジスタを98mm2に集積したPowerPC 7447です。コア電圧は1.3V、消費電力は18.2Wで、消費電力は180nmだったPowerPC 7455、1GHzの3/4になりました。 |
311_ PowerBook G4 15-inch FW800 main logic boardは裏側のチップもその場所がわかるよう透過表現しています。部品配置などはPowerBook G4 17-inchとそっくりですが、基板自体の面積は12インチよりも縮小されています。メモリソケットを2段重ねにするなど、逆に17インチモデルのlogic boardの薄さが限界に近いものであることがわかりますが、厚みという犠牲のもとに、集積度は限界に近く、メモリソケットとsystem controllerの間に電源回路まで配置されています。消費電力とパフォーマンスの最適なバランスを実現したと思えるPowerBook 15-inchですが、本当にL3キャッシュは必要なかったのでしょうか。PowerPC 7457はL3キャッシュの有無で、消費電力の違いはわずか1.64%であるという計測結果があります。クロックあたりの効率で言えばG5よりも優れているかもしれないMPXバスも、167MHzという低速、それもSDRのままであることを考えると、 |
わずか1メガバイトだろうとDDR250MHzのL3キャッシュ窓口を無くしてしまうのはもったいないと思うのは私だけではないでしょう。特に7457なら4メガバイトまでL3キャッシュをコントロール*できるはずです。消費電力や基板面積の増加、さらにはバッテリー容量の増大、重量増加などネガティブな側面はあります。CPU内部に512キロバイトのL2キャッシュを内蔵したことで、MacOS Xの処理速度は見違えるほど高速になったでしょう。だとしてもFSBが低速なG4だからこそ、大容量L3キャッシュの搭載が必要だったのではないでしょうか。私は次回に期待したいと思います。 |
|
|
![]()

310B_ architecture block diagram of the PowerBook G4 15-inch (Apr 2004)PowerBook G4 15-inchモデルは2004年4月にモデルチェンジを受けている。チップのクロックアップが主体で、大きな変更はない。ATi Mobility Radeonのコアクロックは303MHzから393MHzへ大幅にあがっているが、low-k層間絶縁膜技術の導入によるプロセス技術の向上によるもので、 |
消費電力を押さえつつ、性能向上している。また、Super DriveもDVD-R書き込み速度が2倍速から4倍速と向上している。 もう一点注目すべきは、グラフィックメモリの容量を選べる点だ。Apple StoreのBTOオプションで、ATi Mobility Radeonの搭載メモリ量を従来の倍、128メガバイトにすることができる。 |
|
||||||
2004年10月、既に現在のPowerBook G4 15-inchがマイナーチェンジを施されてから半年が経過しようとしています。既に次のモデルチェンジが囁かれていますが、次期モデルと比較する上でも、現在のPowerBook G4 15-inchを再考しておくことにします。310B_ architecture block diagram of the PowerBook G4 15-inch (Apr 2004)に示すように、4月の変更は僅かです。その差はわずかでも、CPUとGPUという主要構成が異なるため、性能向上は着実に行われました。CPUはPowerPC 7447に代わり7447Aが使用されました。プロセスルールは同じ130nmですが、7447Aは7447を改良したものです。ダイサイズは9.1×10.8mmから7.3×9.32mmへ小型化され、トランジスタ数も5800万から4860万へ削減されています。7447は、L3キャッシュインターフェースを持つ7457とコアを共通にしていましたが、7447AはL3キャッシュインターフェース |
を持たない替わりに、チップに温度センサーを復活させ、ダイナミックに動作周波数を変更できるなど、省電力能力が強化されています。GPUに関しても、Mobility Radeon 9600と9700は型番こそ異なりますが、パイプライン数も4つ、プロセスルールも130nmとチップデザインに変更はありません。ただlow-k技術を導入することで、省電力とコアクロック数の大幅な向上を実現しました。MacOS X v10.3に搭載されるQuartz Extremeは従来ゲームなどにしか利用されていなかったGPUの3D表示機能の一部を、一般的な画面表示に活用しました。半透明処理やウインドウの移動、拡大、縮小などを、効率よく処理することができるGPUに任せることで、高品質で高速な画面表示を可能としています。特にフロントサイドバスの低速なG4アーキテクチャにとって、GPU |
への負荷分散と、バスの解放は、願ってもいない効果を生みました。バッテリー駆動可能時間と発熱のどちらにも制約のあるPowerBookにとって、最適なアプローチ、ようするにCPUとGPUのバランスのとれた強化が必要なのです。この考えを進めていくとPowerBook G4の進むべき道は、フロントサイドバスに負荷をかけないようにCPUとGPUを均等に、消費電力とパフォーマンスのバランスをとりながら、高性能化していくことでしょう。Motorola社の半導体部門が再構成されたfreescaleセミコンダクタ社のPowerPC 7447互換CPUがPowerPC 7448です。90nmのプロセスルールで生産が予定されていて、7447の倍の1MバイトのL2キャッシュを内蔵しています。大容量のL2キャッシュを搭載することは、 |
||||
フロントサイドバスの負担を減らします。G4はPowerPC G5と比較すると、パイプライン長が短く、高速化が難しい反面、消費電力的には有利です。さらに7月下旬にATi Mobility Radeon 9800が発表されました。ピクセルパイプラインを9700の倍、8本搭載し飛躍的に性能を向上させています。PowerBook G4の2度目のマイナーチェンジを期待するのは私だけではないはずです。ただし、次期Mac OS Xであるv10.4、TigerのCore ImageなどGPUの能力をOS側から積極的に活用し、CPUからGPUへの下りだけではなく、双方向の情報伝達が必要になったとき、G4アーキテチャの限界が見えてくるでしょう。既にmotionなど、一部のアプリケーションをPowerBookで処理することは難しくなっています。Core Imageによるリアルタイムプレビュー |
は、結果を予想してからパラメーターを設定し確認するという流れから、直接結果をみながら操作するという直感的なものへ変えていくでしょう。経験から直感へ、ユーザーインターフェースのパラダイムシフトを予感させます。PowerBookの本来の姿は、ハイエンドデスクトップの性能を、そのまま何処へでも持ち出すことができることですから、TigerにはPowerBook G5が必須でしょう。それまでは、洗練されたPowerBook G4をフル活用することがスマートなのかもしれません。(17/oct 2004) |
PowerBook G4 15-inchに関連する改修プログラムバッテリー交換プログラム(リンク消失)韓国LG社の生産した一部のPowerBook G4 15-inch用バッテリーに発火の危険性があるため、回収および交換が行われいます。ロット番号で確認できますので、対象ユーザーは上記ページで確認してみてください。ディスプレイリペアエクステンションプログラム(リンク消失)製造上の問題から、一部の液晶のバックライト光量にむらがあって、支障がある場合があります。2003年7月から11月の間に製造された、指定のシリアル番号をもつ個体の一部に発生しているそうです。対象ユーザーは上記ページで確認してみてください。 |
||||

自由にリンクして下さい。アップルおよびアップルのロゴは、アメリカ合衆国およびその他の国々におけるApple Computer,Inc.の登録商標です。POWERBOOK ARMYおよびmedical macintoshは、独立したユーザグループで、アップルコンピュータ株式会社が権限を与えた団体、支援する団体、またはその他に承認する団体ではありません。 |