PowerBook G4 Gigabit Ethernetは667と550の二つの駆動周波数と、DVD-ROMもしくはCD-RWをBTOで選択できる形で販売されました。その後、DVD-ROM/CD-RWのコンボドライブであるCW-8121を搭載して、製品ラインナップが整理され現在に至っています。
PowerBook G4 Gigabit Ethernetは改良型G4であるPowerPC 7451を積み、Uni-North ICも4×AGP,133MHz FSB、デスクトップ機並のFireWireを実現するなど、ほぼPowerMacと同等ののチップセットをノートパソコンに搭載した、意欲的な製品です。しかし、非常に大きな騒音を出す空冷ファンが高頻度に回り、性能的に「500MHzよりも本当に良くなったのかな?」と疑問の声が聞こえるほどの、性能向上しか体感できないのも確かです。
これはPowerPC 7451がまだ7450としては第2世代であることと、消費電力や搭載面積の問題でL3キャッシュが省かれたこと、なにより800MHz程度のクロックを
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実現できなかった販売時期の問題があるでしょう。それでもコアクロックが上昇し、グラフィックメモリも格段に増えたMOBILITY RADEONのおかげで、MacOS Xでの体感速度は幾分、改善しています。
AltiVecに特化すると37%改善したという結果もあり、Final Cut Proのリアルタイムエフェクトなどで活躍するでしょう。しかし、一般的には、226_ PhotoShop 6.0 Benchmark 667 vs 500のように、クロック向上ほどの改善はありません。一般的な体感速度はさらに差が少ないかもしれません。
そして、発売当初から追跡していた、メモリ速度低下についての疑問があります。
最近入手したPowerBook G4 combo driveのファームウェアリビジョンは4.2.9f1(2001/11/20)で、ファームェアアップデート後と同じでした。この問題が改善しているという期待はもてませんでした。
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227_ PowerBook G4 combo ATI and OpenGL Extensionsに示すように、ATI関連のドライバーがアップしています。228_ Graphic benchmark test PowerBook G4 combo /667 vs PowerBook G4 Gigabit Ethernet /667の結果、一部のベンチマークが改善していることがわかりました。しかし、スリープから復帰しても、速度低下か改善しないのです。
その結果、発売当初のGigabit Ethernet 667と比較しても229_ Memory and MPX bus and 4X AGP performanceに示すように、メモリ速度に関しては50%もの速度低下が、恒久的に存在することがはっきりしました。測定方法に問題がある可能性は否定できませんが、この数字は100MHzのFSBのPowerBook G4 Titanium 500よりも悪い数字です。
この問題は引き続き、追跡していきます。
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