PowerBook G4 Gigabit Ethernet(以降便宜的に Rev. B)が発売されてから数日が経過しました。さっそく分解し、Rev. Aと比較してみることにしましょう。
CPUには184_ MOTOROLA MPX7451RX667WEが使用されていました。7450と一番違いですが、現在まだMotorolaから資料が公開されていないため、7450との差違は詳しくわかりません。Die面積がおなじであることから、0.18μmルールの銅配線であることに違いはないと考えられます。256 KbyteのL2キャッシュを内蔵し、667MHzで駆動される7451は、パイプライン構成の変化や、L2キャッシュ容量の違いから必ずしも7410/500MHzよりも高速とはいえません。
185_ PowerBook G4 Gigabit Ethernet logic boardでお示ししたように、Rev. AとRev. BのLogic Boardは配置こそ同じですが、大きく異なったものでした。期待された133MHzのMPX Busは、残念ながらよい結果を残せていません。(後日掲載予定)
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発熱対策がRev. Aからもっとも強化された部分かもしれません。187_ Rev. A CPU Heat spreaderは、Rev. Bと比較すると小さく、構造も単純です。これは188_ Rev. A Main carbon frameとは特に固定されず、チタニュームのトップケースに固定されていました。
一方Rev. Bは190_ Rev. B Heat Spreader and metal frameに示す複雑な形状をしています。まるで手曲げのマニホールドのような5本のヒートパイプが、CPU用ヒードスプレッダーからのびています。そのうちの一本は従来通り電源ボタン周辺のチタニュームトップケースに固定されるヒートシンクに導かれていますが、この部分は軽量化され、PCMCIAカード上面にもうけられたヒートシンクが造設されています。
また、従来はカーボン樹脂製フレームであった部分が大胆にカットされ、金属製のサブフレームを構成し、放熱に役立っています。
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また、上方の左右に大きく振られた長いヒートパイプは左右のヒンジに熱を放散し、液晶パネルの一部も放熱に利用しようとしています。
キーボード指示点の増加、金属フレームの採用、バッテリー端子の構造変更(節点が天地方向に大きくなりました、このバッテリーは容量も増加し、Rev. Aと端子互換を確認しました。)など、従来機の問題点を一つ一つ改善しているようにみえます。
ただし、CPU性能、とくにUni-North ICとの連携によるメインメモリ性能に大きな疑問があります。比較検討記事は順次掲載していくことにしましょう。
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