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Vol.110
31/Aug 2004
New iMac G5

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315_ the iMac G5 on imagination
315_ the iMac G5 on imagination

iMac G5への期待が高まる発表前夜、だれもが「どんな奇抜な形なのだろう」と想像を膨らませていた。自分なりに形状を想像することは、楽しい作業でもあった。

iMac G5、発熱はさけられない、液晶画面裏側に発熱むらのあるLogic Boradを背負い込むことは不利で、複数の画面サイズにあわせて筐体を設計し直すのはコスト的にも問題がある。現状のiMacのスイングアームはデザイン上のアクセントでもあり、iMac flat panelからデザインを継承をするなら好都合と考えた。

8月24日付けで公開された特許資料には2分割のスイングアームとピラミッド型筐体が記されている。その図をもとにモデリングしたのが左の画像だが、みごとに裏切られた。

実際には液晶画面の裏側にLogic Boardと電源を積層し、たった2インチの薄さに凝縮された「ディスプレイだけ」のデザインが採用された。

316_ Architecture Block Diagram on imagination
316_ Architecture Block Diagram on imagination

詳細はDeveloper Noteを確認しなければならないが、現在得られる情報で作成したブロックダイアグラムである。

PowerPC 970にはiMac Flat panelの倍の512キロバイトのL2キャッシュを搭載する。この意味は大きく、すべてのMacintsohが512キロバイト以上のL2キャッシュを搭載したことになった。

ソフトウェエアの最適化において、L2キャッシュ容量は重要な項目で、この部分だけ比較してもiMac G5が第一線のモデルに返り咲いたと言ってよいだろう。

U3 system controllerとKeyLargo2の接続はHyper Trasportだが、ここにPCI-Xブリッジは省略されていて、PowerMac G5 1.8GHzと同様の構成になっていると思われる。

ボトルネックらしいボトルネックはみられず、熟成されたシステムともいえるのではないだろうか。

317_ old iMac flat panel logic board
317_ old iMac flat panel logic board

iMac flat panelのロジックボードは半球体の筐体に合わせ、珍しい円形基板であった。

ユニークなのは形状だけではなく、Pangea ICに初めてG4 CPUを

組み合わせたり、ATA 66を取り入れる等、system controlerのPangea ICの熟成が進んだモデルだった。この新Pangea ICはその後PowerBook G4 12-inchでIntrepid ICに進化し、現在のPowerBook G4シリーズの中核を構成している。

318_ old iMac flat panel logic board and the cache land

旧iMac flat panelは使用されたG4 CPUは最高1.25GHzのPowerPC 7451で、その横にはL3キャッシュを搭載する場所が用意されていた。結局ここは使われること無く、iMac flat panelのL2キャッシュ容量は256キロバイトのままだった。

G5は512KバイトのL2キャッシュを搭載、命令用のL1キャッシュはG4の倍の64キロバイト内蔵する。G4と比較するとCPUが一度に処理する命令が増加したのと、パイプラインが長くなり、より複雑な例外処理をおこなうため、増強されていると考えてよいだろう。

318_ the old iMac flat panel locgic board and the cache land

iMacが受注中止になり、9月に新製品の受注を開始するという、アップルにしては大変珍しいお知らせが販売店に配布されていました。そのiMacが本日発表されました。気になる外観や価格の詳細はApple Storeでみることができます。

それでは内部構造の変化について考えていきたいと思います。まずはG5の搭載です。フロントバスはCPUクロックの1/3に設定されています。例えば1.8GHzモデルでは600MHzです。PowerMac G5はCPUクロックの1/2、最高1.25GHzですので、比べるとずいぶん遅く感じますが、従来のG4が167MHzだったことと比較すと4倍近くの改善ともいえます。なによりも最高1.8GHzのG5は、従来のG4と比較するとクロック比以上の速度向上を見込めるでしょう。それはiMac flat panelのみG4の一世代前のPowerPC 7451採用にとどまっていたからです。内蔵L2キャッシュ容量が256キロバイトから512キロバイトに倍増されたことは、ソフトウェアの最適化が進むMacOS X上では

数値以上に有利に働くでしょう。

一体型デスクトップとして非常に珍しい薄型の筐体をもつiMac G5は電源ユニットも含めたすべてのユニットを液晶裏側に配置しています。本体下部から吸気され、背面上部にもうけられたスリットから廃熱します。ほぼ中央上側に比較的大きなブロワーをもち、G5のヒートシンクはずいぶん薄く小型になっています。DDR SDRAM DIMMは寝かされて設置され、ピザボックス筐体を思い出させます。

この薄さにすべてが納まり、重量も11.4Kg(20インチモデル)で、VESAマウントを使って自在に設置することもの可能でしょう。17インチモデルの液晶は、可視角度が上下方向に90度とノートなみの狭さなのが気になりますが、20インチモデルの可視角度は上下方向でも170度を確保していて、目線より高い位置に設置して、掲示板的使用法も可能でしょう。iMacを店内ポップとして利用できるかもしれません。

ネットワークが100Base-Tであること、FireWire 800の未搭載など、ある意味意図的にスペックダウンされている部分もありますが、その分安価に20インチ液晶込みで23万円という価格はとても魅力的ではないでしょうか。

机の上を広く利用したい場合、是非BTOオプションのBluetoothを選択し、ワイヤレスキーボードとマウスを選択してください。電源ケーブルだけのすっきりしたワークスペースが構築できるでしょう。

また、今回の小型化、廃熱処理に関してのアプローチは、PowerBook G5の実現に向けての重要な布石とも考えられます。iMacの詳細が公開され次第、検討していきたいと思います。


319_ Apple Remote Desktop 2 (10 clinets)

(ご質問への回答)

VESA FDMI (MSIS-D, 100, C)仕様マウントでiMac G5を待合室などで壁掛け使用し、お知らせ等表示する場合、LANで接続した他のMacにApple Remort Desktop 2をインストールすることで、遠隔操作が簡単に行えるようになります。とくに複数台接続する場合や、キーボード操作を前提にしない場合に効果があります。このとき選択するiMacは、液晶の性能が優れた20インチモデルが望ましいことを付け加えます。

319_ Apple Remorte Desktop 2 (10 clinents)
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