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9/Nov

FireWire 2 Go

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newertechnology社の製品を取り扱うupgradeStaff日本語版猪川氏より、CardBus仕様のFireWireインターフェースPCMCIAカードのモニタ提供を受けました。ありがとうございます

Newer FireWire 2 Go(Fig.1)は、PowerBook G3 SeriesにIEEE 1394インターフェースを付加します。パッケージにはカード本体及び6ピンのFireWireソケットの付いたドングル、6ピンから4ピンに変換するコード、ドライバの入ったCD ROM、それとQuickTime 4.0のインストールCDが同封されています。このQuickTime 4.0にはQuickTime Proのライセンスキーが同封されています。

ドライバーは次の3つの機能拡張ファイルで構成されます。

  • FireWire Support 2.1
  • FireWire Enabler 2.1
  • FireWire CardBus Enabler 2.1

fig.1 Newer FireWire 2 Go

早速、画像の取り込みをしてみることにしました。SONYのメディアコンバーターを購入し、同封されている6pin-4pinの変換ケーブルで直接、DVMC-DA1(fig.2)のi.LINK端子に繋ぎました。

別に用意した画像取り込みソフトで短時間ですがキャプチャを試みましたが、PowerBook G3 333(改)/14で内蔵ハードディスクにドロップアウトせずに録画することができました取り込んだ画像をPowerBook G3 300/14で確認すると、「カクカク」と情けない画像です。しかし、「DV書き出し」を選択してDVMC-DA1を出力機にして、テレビに表示すると、大変メリハリのある美しい画面を楽しむことが出来ました。

fig.2 DV Hardware CODEC Converter DVMC-DA1

さて、やはりFireWireといえば気になるのはハードディスクなどのストレージデバイスの速度でしょう。そこで秋葉原のショップamuletにおじゃましてVST FireWire HardDisk 6GB(fig.3)をお借りしてベンチマークテストを実行しました。

また、同時にRATOC sysemのFireWire CardBus CardのREX-CBFW2もお借りすることが出来ました。(fig.4)ドライバーを同時にインストールし、上下のカードスロットにNewerのFireWire 2 Go RATOC systemのREX-CBFW2の2枚を差して、ケーブルを差し替えながらの速度調査です。

fig.3 VST FireWire HardDisk 6GB

ここで、注意すべきなのはVST FireWire HardDisk 6GBなどの電源供給を必要とするFireWireデバイスをFireWire 2 Goで利用するときは、ACアダプターをドライブに差し込むことが必要だと言うことです。FireWire 2 Goのドングルは6pinのFireWire端子ですが、電源供給はされていません。REX-CBFW2のドングルにはACアダプターを接続することが出来るため、アダプター接続時には6pinのFireWire端子に電源が供給され、HardDisk側のACは必要なくなります。実は一番大変だったのが電源供給だったのです。VST FireWire HardDisk 6GBにはACアダプターが付属していない上に、端子の構造から通常のACアダプターが使用できないのです。そこでREX-CBFW2のドングルにこれ又別売りのACアダプターを接続してハブ代わりして電源を確保。次に6pin-6pinのFireWireケーブルでFireWire 2 Goと繋げばよいのですが・・・これが無いのですね。オーディオ売場で4pin-6pinや4pin-4pinは有るのですが、6pin-6pinは秋葉原中歩き回ってケーブル専門店でやっと手に入れることが出来ました。

fig.4 RATOC system REX-CBFW2

ベンチマークテストを実行する前に、ドライブ関係を最新のものにしました。

まず、VST FireWire Updater 2.0.1をインストールすることでFireWire EnablerとFireWire Supportの二つの機能拡張ファイルをver2.2.2へアップします。

さらにRatoc systemよりCBFW2V11.SEAをダウンロードしREX-CBFW Driverをversion 1.4へアップしました。

fig.5 FireWire 2 Goで接続したVST FireWire HardDisk 6GBのベンチマークテスト。

結果はFig.5及びFig.6に示します。ドングルの構造など一日の長があったRATOC systemのREX-CBFW2ですが、速度的にはFireWire 2 Goが優れているようです。

読み込み速度は殆ど同じでしたが、書き込みに関しては40%ほど差がでました。現在のドライバーでの比較です。少し前まではRATOCの方が優れていたようです。

調査したドライブの性能もあるのでしょう、期待したほどの速度は出ていませんでした。内蔵8Gの標準データと比較すると約9割の性能といったところでした。

しかし、細いコード一本で繋がるストレージメディアとしてとらえるなら、大変期待の出来る性能でしょう。ちなみに試作のUSB接続ハードディスクの性能は同じ条件で500Kbyte/sec程度(4Mbps)でした。将来USBの規格も上を目指しているそうですが、最大400Mbps規格のFireWireは、オーディオの世界では十分「一般」であるといます。これからが楽しみですね。

fig.6 REX-CBFW2で接続したVST FireWire HardDisk 6GBのベンチマークテスト。インストールディスクの中のFireWire EnablerとFireWire Supportのバージョンが古いのでインストール時は注意しなくてはならない。

7/Nov

Mystery of Uni-North

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iMac DVの基板とiBookの基板を見比べると不思議なことに気付きました。まずはDeveloper NoteよりiMac DVのブロック図を再度しめします。

fig.1 iMac DVのアーキテクチャブロック図。特にEthernet及びFireWireの位置に注目して下さい。

特に注目したいのはEthernet PHY(トランシーバ)とFireWire PHYがUni-North ICに直結しているということです。リンクレイヤーなどDMAがUni-North Bridge ICに集積されているとしています1)。次に示すのがiBookのブロックダイアグラムです2)、3)。グラフィックチップの違い、FireWireの省略などありますが、大変似通ったものになっています。(Fig.2)

fig.2 iBookのアーキテクチャダイグラム。iMac DVと類似点が多い。

iMac DVを分解し、North Bridgeのそばのソケットに装着されている基板を見るとINTELの21143-TDが見つかりました。(Fig.3)

これはDeveloper NoteによるとUni-North ICの内部に用意したというEthernet Link Layer ICです。さらにこの基板の裏側にはFireWire用Link Layer ICであるTI社のTSB12LV23がありました。

このことから、ブロック図を書き直すとFig.4となります。

fig.3 iMac DVのUni-Notrh ICに隣接するソケットに差し込まれる別基板。裏側にはFireWire LinkLayerであるTI社のTSB12LV23が装着されている。

Fig.5 訂正したiMac DVのブロック図。おそらくPCIバス(コンパチブル)にFireWire及びEthernetのLink Layer ICが接続していると考えられる。この形式はiBookというよりはPowerMac G4に近い

iBookの基板のどこを探してもEthernet Link Layer ICは見つかりません。確かにUni-North ICの内部にEthernet Link Layerは存在するようです。しかし、iMacでは利用されていません。Uni-North ICを100MHzで駆動する場合、現状では所定の性能が得られなかったのでしょうか?またFireWire Link Layer部分にバグでもあるのでしょうか?iBook基板にはFireWire PHYを装着する予定であったのようなランドがあります。時期PowerBookがFireWireを搭載することは大いに予想できますが、その要であるUni-North ICに何らかの障害があるとすると、大変心配です。

参考

  1. Apple:Developer Note The iMac Family of Computers
  2. iBook Developer Note、iBook Developer Noteの変更点 29/Sep 1999
  3. Apple:iBook Developer Note

3/Nov

Litum Ion Battery

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Battery Reset2.0が発表され、潜在する問題にたいしてAppleの一つの回答が得られました。今後続発するであろう「充電障害」に対して大きな備えでしょう。また時を同じくしてLitum Ion Batteryに関して、情報を頂きました1)ありがとうございます。

劣化はどうして起こりますか?

サイクル劣化が起こる原因はいろいろな要素がからんでいますが、主には、サイクル経過による電解液の分解、それに伴うガス発生による極板間距離の増加や電解液枯れによる内部抵抗の増加です。

サイクル劣化はどのくらいで起こりますか?

常温で充放電を繰り返す分においてはサイクル劣化は500サイクル後でも60〜80%の容量保持率の物がほとんどです。

劣化しないように気をつけることがありますか?

電池の構成にもよりますが、Li-ion電池は温度変化に敏感でありまして、5度以下の低温や、60度以上になる環境で使用しますと劣化が早くなります。使用中あまり熱くなると良くないと言うこと、低温使用も良くないと言うことです。

取り外して保存するとき注意はありますか?

Li-ion電池でいちばん不安定な状態は満充電時です。通常、満充電で保存するということは避けたほうが良いです。

それでは、空にして保存した方がいいのでしょうか?

終止電圧付近では急激に電圧が低下します。ということは自己放電により少しの期間でも過放電状態になることもあり得ます。過放電は電池の寿命を確実に縮めます。

一言、「充電障害」についてご意見はありますか?

PBG3 Seriesに限らずPC用途のLi-ionバッテリーの保護回路はかなり過敏に設計されており2重3重の保護機能が働いています。第一保護に関してはたいてい復帰式のものですが、その次に働く保護機能は電池自体を殺して、安全性を保とうとする自殺機能です。PBG3のバッテリーの保護回路は、復帰式であるべき箇所にも関わらず、過剰に厳重な管理をしようとしすぎたために充電障害などが発生したと思われます。しかし、もしかしたら、意図的にパワーマネージャをリセットしなければならないようにしてあるのかもしれません。これらことはアップルが以前にLi-ionのセルを搭載した機種で重大な事故を起こした経緯があるのではないかと推測されますね。

長くLitum Ion Batteryとつきあって行くには、取り外した場合は常温で、中程度充電した状態での保存が適切で、使用中はあまり熱くなる使い方をしないように注意するということ。充電・放電のサイクルによる劣化より、過放電、過充電、それに伴う発熱が劣化に大きく係わると言うことを念頭に入れるということのようです。

参考

  1. 小池氏:私信

15/Oct.

Travelstar 25GS(2)

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秋葉原にあるAmuletのご厚意で、ついに世界最大級の2.5inchハードディスクであるIBM Travelstar 25GSのサンプルに触れることが出来ました。

現在選択できるストレージデバイスには数種類の形式があります。アクセス速度に着目した場合、次に上げる3つが有力な候補です。

  1. 内蔵ハードディスクと換装するもの。物理的には厚み17mmまでの2.5インチハードディスク
  2. CardBus経由で接続された、UltraWide SCSIハードディスク、物理的サイズの制約はなし。
  3. XcarEt Media Bay Hard Driveを2台内蔵しRAIDを構築した場合。通常厚み12.5mmまでの2.5インチIDE HardDisk

以上3つが上げられると考えます。

fig.1 IBM Travelstar 25GS,厚み17mm、5411rpm、アンフォーマット時容量25Gbyteとどれをとっても世界最大、最速級です。

第一に内蔵ハードディスクと換装して使用できるハードディスクの速度を示します。

Fig.2は現在内蔵しているTravelstar 14GS(DCYA-214000)の転送速度です。ディスク回転数4900rpmの2.5インチHardDiskであり、標準装備されていたIBM Travelstar 8GS(DYLA - 28100)と換装し、現在も使用中です1)最大約10Mbyte/secを示しています

fig.2 通常使用状態の標準装備8Gbyteハードディスクと、Travelstar 14GS(DCYA-214000)の転送速度の比較。

次に示すのは、外部ディスクとしてCardBusインターフェース経由で接続された3.5インチのUltraWide SCSI HardDiskの例を挙げます。

UltraWide SCSI PCMCIAカードのREX-CB32P2)を経由し7200rpm、平均シークタイム7.5msecの3.5inch Ultra Wide SCSIハードディスクIBM Ultrastar 9ES3)と接続した場合、最大転送速度は13Mbyte/secの速度を示しました。(Fig.3、Fig.4)

 

fig.3 IBM Ultrastar 9ES 3.5inch Ultra Wide SCSIハードディスク、7200rpm、平均シークタイム7.5msec

第三にソフトウェアRAIDで構築した例を挙げます。

Fig.5Travelstar 6GT(DADA-26480)XcarEt Media Bay Hard Driveに組み込み、左右のMedia Bayにそれぞれ挿入。B's Crew 3.xでフォーマットして一つの12GByteのディスクとしてマウントした場合のベンチマークテストです。実に最大16MByte/secの速度を示しています4)

転送速度だけから見ると、第3のRAIDが圧倒的なデータを示しています。しかし、これはあくまでも負荷の小さいベンチマークテストの結果であり、ソフトウェアRAIDはそれなりにCPUのパワーを消費します。数字を鵜呑みにするわけには行かないでしょう。また、現実問題、2台セットで取り扱う必要があり、一つだけ取り外して使用することは現実的ではありません。常に2つセットとすると、内蔵:Media Bayと言う組み合わせはMedia Bayの交換機能を殺すことになり、使用に支障をきたします。結局2つのMedia Bayを占有しバッテリー駆動をあきらめなくてはなりません。

fig.4 通常使用状態の標準装備8Gbyteハードディスクと、REX-CB32PによりCardBusを経由して接続されたUltra Wide SCSIハードディスクであるIBM Ultrastar 9ESの転送速度の比較。

バッテリー駆動という点からは、やはり第二の3.5inch Ultra Wide SCSIハードディスクを外部に接続するという方法も問題があります。

大きなかさばる3.5インチハードディスクとAC電源が必ず必要とされるだけでなく、現状のREX-CB32Pはスリープ機能をサポートしていません。スリープするとフリーズしてしまうのです5)

fig.5 RAID1で2台のTravelstar 6GT(DADA-26480)を一つの12Gbyteのディスクとしたときのベンチマークテスト結果。

それでは25Gbyte,5411rpmを誇るIBM Travelstar 25GSのデータは如何なものでしょうか。前に、回転速度とメディア密度からもとめた予想は14.7Mbyte/secでした6)

全てを同一条件で測定した結果はFig.6に示します。

実に最大読み込み速度は14MByte/secを越え、14.335Mbyte/secに達しました

予想よりやや下回りましたが、現在使用中のTravelstar 14GS(DCYA-214000)に比べ43%の向上を示し、700MByte,3000以上のファイルのコピーも問題なく、起動ディスクにもなりまた。

問題なく使用できるのです。値段が大変気になりますね。

 

fig.6  IBM Travelstar 25GSをHFS+の2つのパーテーションに分割フォーマットし、その外周側のパーテーションでベンチマークを実行。他の条件は他に同じ。

参考

  1. IBM Travelstar 14GS、Travelstar 14GS(DCYA-214000)について 17/Mar 1999
  2. Ultra Wide SCSI CardBus PC Card,REX-CB32P,標準価格33800円
  3. IBM Ultrastar 9ES
  4. RAID(3)、ポータブルRAIDベンチマーク結果(3) 13/Oct 1999
  5. Ultra Wide SCSI CardBus Card、Ultra Wide SCSI CardBus PC Cardについて 30/Jun 1999
  6. Travelstar25GS、Travelstar25GSについて、速度予測 13/Aug 1999
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