macintosh
Vol.99
2/Jul 2002
19/Aug (modified)

Xserve Architecture

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254_ Xserve
254_ Xserve

ラックマウントサーバにするには少しもったいないほど、デザインされたパネルを持つXserve。販売が始まったばかりだ。

MacOS X ServerのUnlimitedクライアントライセンスが付属するなど、サーバーとしての魅力も十分だが、AGPを持ちBTOオプションでATi Radeon 8500を搭載可能な点など、ラックマウントワークステーションとしての側面も持っている。

Macintoshプラットホームとしては初めて、DDR2100メモリを採用し、1Uの厚みに、4台のハードディスクと光学ディスクを組み込んだ。

なにより次期PowerMac、PowerBookを考える上で重要なヒントが隠されているのは確かだろう。

255_ Xserve Architecture Block Diagram

255_ Xserve Architecture Block Diagram

Xserveのアーキテクチャブロックダイアグラム。鍵を握るのはDDR SDRAMのサポートを可能としたU2 memory controller and PCI bus bridge (Uni-North 2 IC)である。注目すべきはATA100のサポート。枯れたデバイスとして進化を続けてきたKeyLargo ICで実現せず、PCI Busに直結した二つのPromise PDC20270で4つのATA100をコントロールする。カタログなどにはソフトウェアRAIDと記載されているが、チップ自体はRAID0,RAID1機能を持っている。ドライバーの熟成が楽しみである。

256_ bottle neck of memory path

PCIからのDMAなどを考えるとDDR SDRAMの採用は有利に働くのかもしれないが、MPX Busの速度が従来の133MHzでは、ボトルネックとなる可能性がある。PowerPC側の進化が望まれる。

256_ bottle neck of memory path
257_ bottle neck of PCI path

257_ bottle neck of PCI path

U2 memory controller and PCI bridgeのPCIインターフェースは64bit/33MHzと従来のPowerMac G4 Quick silverと同じである。これに直結されるのはハードディスコントローラーであり、PCI-PCI bridge ICを経て、ライザーカード上に二つの64bit/66MHz PCI Busが用意される。

標準構成ではここに、VGAカードが搭載されている。カード間のDMA転送は有利だが、U2 memory controller and PCI bridgeを経由する場合はボトルネックになる可能性がある。

新たに加わった資料によるとU2 memory controller and PCI bridgeの外部PCIバスは強化され、66MHz/64bitになっている。Gigabit EthernetとATA/100などのストレージデバイスが分離されているアーキテクチャはPowerMac Mirrored drive doorsと異なり、サーバー向けといえるだろうか。

258_ Imaginary block diagram of the PowerMac G4 mirrored drive doors


Xserveの販売が始まったそうです。そこで簡単にXserveの内部について見てみることにしました。Xserveは従来のMacintoshにない二つの性能を実現しています。一つはDDR SDRAM PC2100の採用と、ATA100です。

255_ Xserve Architecture Block Diagramに現在判明しているブロックダイアグラムを示しました。ノースブリッジにはPowerBook G4 DVIやPowerMac G4で使われているUni-North 1.5ではなくU2 memory controller and PCI bridge、すなわちUni-North 2が使用されています。このU2によって、DDR SDRAMのコントロールが可能になりました。

ATA100はPromise PDC20270 RAID controllerが使用されていました。将来的にはハードウェアRAIDが標準になるのかもしれません。

体を眺めると疑問もでてきます。256_ bottle neck of memory pathに示しましたとおり、せっかくスループットが上昇したDDR SDRAMを使用しているのに、肝心のFSBが従来の133MHzのMPX Busのままであると

いう部分です。グラフィックベンチマークテストなどで比較的早期にMPX Busが飽和することが観測されているため、DDR SDRAMの能力を十二分に引き出すことが出来るのか大変心配です。

同様に257_ bottle neck of PCI pathを見ると、Xserveのもう一つのアピールポイントである64bit/66MHzのPCIバスが、メインメモリとのDMAを行うとき、従来の64bit/33MHzのPCIバスを経由するため、性能が発揮されないのでないかと心配されます。

Uni-North 2 ICの性能はまだベールに隠されています。以上の話は、ブロックダイアグラムを眺めただけで、実際のテストを行った結果に基づいたお話ではありません。ただ、次期PowerMac、そして最終的にはPowerBookもU2 memory controller and PCI bridgeが搭載されるでしょう。その性能が予想通りになるのか、それともスペックばかりで期待はずれに終わるのか、大変興味深いことにはかわりはないでしょう。

8月17日ごろやっとXserveのDeveloper Noteがリリースされました。それによると、257_ bottle neck of PCI pathで心配し

たボトルネックは無いと記載されています。ただ、最近デベロッパーノートのリリースが大変ゆっくりです。新型のPowerMac G4 mirrored disk doorsのデベロッパーノートのリリースも数週間かかるかもしれません。そこで中身を想像してみることにしました。

258_ Imaginary block diagram of the PowerMac G4 mirrored drive doorsはあくまでも想像です。ただし、つい先日アップルジャパンのあるオペラシティで発売日に公開されたPowerMac G4を観察して、作成してみました。

興味深いのはwrite combineの装備されない(装備する必要のない)プライマリーPCIバスにATA/100ハードディスクインターフェースが接続されていることでしょう。Gigabit EthernetやFireWireといった高速インターフェースと並んで、ATA/100が装備されています。この接続方法はXserveとも異なるはずです。残念ながら二つのATA/100はマスター・スレーブの関係ですから、RAIDシステムを構築しても高速化は望めません。しかし、その使用用途を考えると比較的遅いI/Oを司るKeyLargo I/OチップとPCIバスを分離したことは、デスクトップワークステーションであるPowerMacとして、一つの答えを提供するものなのかもしれません。


258-2_ Xserve G5

現在購入する場合は、Xserve G5となる。注意すべきは、ハードディスクベイが3つあっても、そのままではRAID 5は構築できない。RAID PCIカードが必要。また、設定時等なにかとグラフィックカードが欲しいと思うが、Cluster Nodeにはオプション設定が無く、社外品を購入する必要がある。ソフトウェアRAIDを構築する場合は、RAID 1かRAID 0なので、残りの1ドライブの運用は非RAID構成となる。

またXserve RAIDは左右が独立したバンクになっているため、左右をソフトウェアでRAIDとして、RAID 50あるいは30あるいは10を構築する以外は、シングルボリュームとして利用できない。

258-2_ Xserve G5
258-3_ Xserve RAID
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