富士通のモバイル用薄型3.5インチ光磁気ディスクMCG3064APを使用した、TAXANのMWO64に関して、読者から実際の使用状況についての詳細をお知らせ頂いたので御紹介いたします。
まずスリープ関係の制約をyama氏がお知らせ下さいました。MWO64をMacOS 8.6で利用する場合、スリープ復帰時に必ずフリーズしてしまうそうです。これは、マニュアルにも明記されたことであり、スリープから復帰する時にMWO64をExpansion Bayから取り外す必要があります。Mac OS 9ではこの問題はおこらないとされていますが、旧OSで使用したいユーザーの多いPowerBook G3 Series 1998 (Wallstreet)では、この仕様は残念です。
またExpansion Bayのスワップにも制約があるそうです。起動後にMWO64を装着してもドライブが認識されません。別のドライブに差し替えることは問題ないのですが、再度差し込んでも使用できないそうです。MacOS 8.6の時に起こる、スリープ復帰時にドライブが装着されていると起動しないことと合わせると、一旦スリープしたら再起動するまでMOは使えないことになります。
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それと、起動ディスクにはなりません。これはセクタ長が512Kbyteの540Mbyte MO Media、230Mbyte Media を使用しても、不能であることを確認していただきました。
起動ディスクに関しては、桐原氏が再検し、やはり出来ないことを確認しています。氏は、PowerBook G3 Series 1998 (Wallstreet)が、他に起動ディスクに出来るインターフェースを豊富に持っているので、大きなデメリットにはならないと感想を述べられました。
桐原氏は動作音について、次のように述べられています。
書き込み、読み込み時の音は恐ろしいほどに静かです。少しは音がした方がアクセスの確認になって良いと思うのですが、アクセスランプに頼らなければならないほどです。回転音さえ皆無と言ってよいほどです。Ejectの時のみ例のウイーンと言う音がするのみです。
同時に、アクセス速度に関しては、内蔵ATAPI接続であるので、それなりの速度を期待したそうですが、とても遅くて失望したと伝えてくれました。ただ、電池駆動が出来る小型装置であるのである程度割り切りも必要だと付記されています。
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桐原氏にはベンチマークテストを施行して頂きました。どちらのメディアもOW非対応です。速度の比較として100Mbyteの容量を持つリムーバブルメディアのVST ZIP 100 Driveと比べてみました。
905_WMO64 Bench Mark test with 230MByte Magneto Opitcal Disk Mediaは230MbyteのMOディスクでのテスト結果です。読み込みでは8割、書き込みでは2割と、書き込みが遅いことが目に付きます。OW非対応MOは、書き込み前に消去をするためこのような差が生じるのでしょう。
データ密度が上昇し、相対的に速度向上が期待できる640Mbyteメディアについては、906_WMO64 Bench Mark test with 640MByte Magneto Opitcal Disk Mediaに示します。読み込み速度も改善していますが、書き込み速度は非常に遅いといわざるおえません。データ受け渡し用途には、容量は少な目とはいえ、一般的な230MByteメディアを使用するほうがよいことがわかりました。
謝辞
BBSで最初に情報を提供していただいたyama様、何度も計測をお願いしたにもかかわらず、データを提供してくださった、桐原様に御礼申し上げます。
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