POWER SUPPORT社のスパルタかますG4に引き続き、装着して持ち運び可能な冷却グッズである-4℃ for PowerBook G4をご紹介しましょう。
これまで私は、無改造のPowerBookに特別な冷却装置は必要ないと考えていました。PowerBook G3 Series 1998は確かに熱くなりますが、冷却ファンが頻繁に回ったり、熱で暴走してしまうことを一度も経験しなかったからです。
しかしPowerBook G4は例外としてとらえる必要があるようです。机に置いて普通に作業をするだけで外表面温度が50℃に達したり、冷却ファンが定期的に回転するなど、高性能と引き替えにある程度の犠牲をはらう必要があると感じたからです。
スチール製の机でも、事務机のように表面が樹脂製のものや、フローリングの床の上、木製のテーブルなど熱伝導性が良くないものの上でPowerBook G4を使用すると特に冷却ファンの駆動音を耳にします。
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これがMobile pentiumであれば、TAUからの割り込みで性能が絞られてしまうのでしょうが、PowerPCの場合には性能を犠牲にするところまでは至っていません。といっても、やはり長時間触れていられないほど熱くなる「チタンホットプレート」には、何かしらの改善策を講じたくなります。
気温が上がり各社から冷却系の製品がリリースされていますが、自然冷却系のなかではもっとも小さな製品の一つがPOWER SUPPORT社の935_-4℃ for PowerBook G4です。
体積が小さいため、それ自体がもつ熱容量には期待できません。また、小型ゆえ他社の製品と比較すると表面積も限られています。ただし、重量は持ち運びに耐えるぎりぎりの重さで、PowerBookと併せて2865gに押さえられています。
確かに、商品コンセプトは冷却フィンを使った自然放射放熱をもくろんでいますが、それ以上パワーブック本体下に隙間
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をもうけることでの、自然冷却が功を奏しているようです。
また、蒲鉾型の形状は、デザイン面からも本体との調和を崩さないものでありますが、本体を安定させて傾けるという機能として絶妙な形状となっていることは見逃せないでしょう。特にサイズの違うPowerBook G3 SeriesやiBook用のー4℃も発売されていますが、この形状のため、横幅のみの設計変更ですべてにフィットします。取り付け位置の微調節で角度も変えられるかもしれません。
ただし、改善点もあります。チルト台として見たときの剛性感は本体への接着で実現しています。本体付属の両面接着テープでは、脱着ができないという決定的な欠点があります。
私は936_Stick -4℃ on PowerBook G4にお示しした通り、脱着可能な粘着ピンを使用することで、性能と強度の妥協点を見いだしました。*1
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