BlueChip G3 466は約40日間使用し、インストール作業を含め、動作に不安は有りませんでした。予想されていたことではありますが、キーボードの温度上昇が減少し、バッテリーの持ちも改善しました
一昨年、PowerBook G3 300/333改にApple DVD Video Kitを装着し、東京名古屋か間、98分間を視聴したところ、名古屋駅に到着する寸前にバッテリーアラートが出ました。去年はBlueChip G3 466で名古屋から東京まで、新幹線のぞみ車中はDVDを再生し、東京に到着してから中央線快速で約30分間、Word 2001を立ち上げての作業が可能だったのです。
BlueChip G3がWallstreetの延命の強力な処方箋であることは確かでしょう。INTERWAREに引き続きNewerまでもが退場してしまった現在、選択枝は非常にせまくなりました。そこで、PowerBook Upgradeの一つの節目として、BlueChip G3 466とBlueChip G3 500の比較を行ってみたいと思います。
BlueChip G3 500には111_IBM PPC750L-FBOM500が、BlueChip G3 466にはIBM PPC750L-EBOG450が使われていました。CPUの細かい型番に関して
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言えば、部品入手の都合がその大部分を占めるわけですが、部品選択を見るとメーカーのポリシーは見えてくるでしょう。
BlueChip G3 466のPPC750L-EBOG450は、リビジョンEと比較的古いチップが使用されていました。dd 2.2とF以降のdd 3.xの違いは、PLL設定が最大8倍か10倍であるかと、I/O部分の駆動電圧が3.3Vのみと、1.8Vもしくは2.5Vも設定できるかということです。Wallstreetのアップグレードという観点からは、10倍設定は不要であり、Memory/PCI controllerのMPC106ARX66が3.3V I/Oであるため、低電圧I/Oは利用できず、チップリビジョンによるデメリットは大きくありません。450MHzをやや上回る運用周波数である466MHzで使用しても、試用期間中にそれに関連するフリーズの増加は見られませんでした。
112_PowerLogix Blue Chip G3 500 & 466 Bench Marksでお示ししたとおり、500MHzと466MHzの違いはクロック周波数相当であり、大きな差とはいえません。さらに113_PowerMac G4/AGP/RAGE 128 vs. BlueChip G3 PCI/RAGE LT Pro/w MacOS 9 & 8.6で画面関連のベンチマークを計測しました。赤と緑の線を
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追うと、ほぼ重なっており、一部Draw Pictureに見るようなCPUパワーに影響されるタスクに差がみられるものの、文字描画を含めが、殆ど差を見いだすことは出来ませんでした。逆にMacOS 9での速度低下傾向のほうが目立つぐらいです。
このように体感速度に差がほとんどない2者に、約30%の値段差が設定されていますが、BlueChip G3 500に使われている111_IBM PPC750L-FBOM500はリビジョンF,dd 3.1で最新のG,dd 3.2よりは一世代古いものの、G3としては最高性能の500MHzのチップが採用され、アプリケーションレベルは「M」です。
入手できる資料から、この「M」がどの程度の耐性があるものかは判りませんでしたが、466MHz よりもDie-Junction温度は低いか同じ程度であり、性能以外での満足度はたしかにあります。コストパフォーマンスからいえばベストチョイスはBlueChip G3 466となりますが、「最強のWallstreet」ならBlueChip G3 500でしょうか。
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