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31/Aug

BC LS Proto :Questions and Problems

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173_PPC7410RX500LE

173_PPC7410RX500LE

Prototypeに使用されているのはチップリビジョンEすなわち、version 1.4ともっとも新しい7410が使用されている。CPUの刻印を見ると XPCではなくてPPCであることからも熟成が進んでいることがわかる。しかし、7410にはXPC7410RX450NEという、低電圧駆動型の省エネルギータイプも存在する。これを使用すればクロック数は450MHzと落ちるが、発熱量は半分に、バッテリ持続時間も延びる可能性もある。悪い選択ではないはずだ。

注意

これらの情報は製品になる前のprototypeを対象に評価しています。性能や安定性、問題点などは製品版と異なる場合があることをあらかじめご了承ください。また正式発表前の製品であることから、PowerLogix、PowerLogix Japan両社への問い合わせなどはご遠慮していただけると幸いです。

174_PowerBook G3 Series 1999 Heat Sink System

PowerBook G3 Series 1999はアーキテクチャ自体は1998年とほぼ同じだが、IBM製の銅配線G3に統一し、バッテリー持続時間をのばしたモデルだ。また、同時に軽量化も行われている。その反面、熱設計におけるCPUの発熱量も小さく見積もられているようだ。ヒートシンクはヒートスプレッダーと一体で、PCカード上部へ逃がす形だがファンの搭載位置の関係で効果的に冷却できるようにはなっていない。事実、333MHz時には49度で安定したヒートシンク温度は、BlueChip LSで67度まで達した。

175_BlueChip LS Prototype graphic benchmarks

MacBench 3.0による256色でのグラフィック関連のベンチマークテスト。比較検討したのはノーマルの333MHzだ。青い円からはみ出した赤い線がBlueChip LS G4/500の値であるが、最大でも1.5倍にとどまっていることがわかる。体感速度に大きく影響する描画速度が1.2〜1.5倍にとどまっていることは、表面的な評価を下げるだろう。

174_PowerBook G3 Series 1999 Heat Sink System

175_BlueChip LS Prototype graphic benchmarks

176_BlueChip LS Prototype Photoshop 6.0 filter test

176_BlueChip LS Prototype Photoshop 6.0 filter test

要望のあったPhotoshop 6.0でのフィルター処理速度の比較。容量21.6メガのCMYK画像の処理時間を比較した。アンシャープマスクは85秒が31秒に、ぼかしは93秒が39秒、ダスト&スクラッチは162秒が109秒に、エンボスは9秒が4秒、つまむは11秒が7秒、水晶は27秒が19秒に短縮した。平均転送速度が5メガバイト/秒程度の遅いハードディスクを使った結果にしては向上率が高い。

176_Retention time of battery

最大照度で高負荷時のバッテリー持続時間の比較。BlueChipの場合は延びたが、G4を搭載するBlueChip LSは大幅に短縮した。

176_Retention time of battery

177_DIMM SPD and Grackle IC programing 

177_DIMM SPD and Grackle IC programing

BlueChip LSのテストは困難を極めるほど安定性との戦いであった。テスト機の標準のメモリ組み合わせでは起動すらおぼつかないのだ。

メモリ関連のタイミングプログラムは起動時にGrackle IC(基板裏側、赤い矢印の終点)に設定される。この設定情報の参考になっているのがDIMM上にある小さなSPDチップの内容である。(図中の赤い矢印の始点)

178_SI-DIMM SPD list

ほとんど起動できなかった不安定なメモリと比較的安定してテストが可能だったメモリのSPD内容の一覧表を用意した。23バイト目に注目してほしい。

PowerLogix original 128M
macmem.com 256M
256Mbyte 2inch

BlueChip LS Protoでの動作

MacOS 9.1の起動成功率30%、ベンチマーク測定不可。Mac OS Xのインストール不可。動作は1分間。

MacOS 9.1の起動成功率70%、ベンチマーク成功率70%。Mac OS Xインストール不可。動作不安定。

MacIS 9.1の起動成功率90%、ベンチマーク成功率95%、動作は不安定。MacOS Xインストール不可、動作不安定。

Byte

項目

実データ

意味

実データ

意味

実データ

意味

0

SPD使用量

80

128byte

80

128byte

80

128byte

1

SPD総容量

08

256byte

08

256byte

08

256byte

2

Memory Type

04

SDRAM

04

SDRAM

04

SDRAM

3

row addressの幅(bit)

0C

12

0C

12

0C

12

4

column addressの幅(bit)

0A

10

0A

10

09

9

5

モジュールのrow数

01

1 Row

02

2 Row

02

2 Row

6

データ幅(LSB)

40

64bit

40

64bit

40

64bit

7

データ幅(MSB)

00

-

00

-

00

-

8

インターフェース信号レベル

01

LVTTL

01

LVTTL

01

LVTTL

9

CLKサイクル時間(tclk)

A0

10ns

A0

10ns

A0

10ns

10

CLKアクセス時間(Tac)

60

6ns

60

6ns

60

6ns

11

ECC、パリティの有無

00

なし

00

なし

00

なし

12

リフレッシュタイプ

80

標準タイム、自動リフレッシュをサポート

80

標準タイム、自動リフレッシュをサポート

80

標準タイム、自動リフレッシュをサポート

13

初期SDRAMの幅

08

×8

08

×8

08

×8

14

SDRAMの幅のエラーチェック

00

なし

00

なし

00

なし

15

Read/Write-Read/Writeコマンド間隔
(Tccd)

01

1 CLK

01

1 CLK

01

1 CLK

16

サポートするBurst転送の種類

8F

1,2,4,8およびPage

8F

1,2,4,8およびPage

8F

1,2,4,8およびPage

17

bank数

04

4 Bank

04

4 Bank

04

4 Bank

18

CAS latency

04

CL3のみ

06

CL2,3

06

CL2,3

19

CS latency

01

0 CLK

01

0 CLK

01

0 CLK

20

書き込み latency

01

0 CLK

01

0 CLK

01

0 CLK

21

バッファーの有無

00

なし

00

なし

04

オンボードクロック供給可能

22

プリチャージのサポートの有無など

0E

すべてコマンドでプリチャージをサポート。バースト読み込みをサポートしている。

0E

すべてコマンドでプリチャージをサポート。バースト読み込みをサポートしている。

0F

すべてコマンドでプリチャージをサポート。バースト読み込みをサポートしている。

23

2番目のアクセス時の最短サイクル時間

00

未定義

A0

10ns

F0

60ns

24

2番目のアクセス時のTac

00

未定義

60

6ns

80

8ns

25

3番目のアクセス時の最短サイクル時間

00

未定義

00

未定義

00

未定義

26

3番目のアクセス時のTac

00

未定義

00

未定義

00

未定義

27

Precharge-Activeコマンド間隔(Trp)

14

20ns

14

20ns

14

20ns

28

Active-Activeコマンド間隔(Trrd)

14

20ns

14

20ns

14

20ns

29

Active-Read/Writeコマンド遅れ時間
(Trcd)

14

20ns

14

20ns

14

20ns

30

Active-Prechargeコマンド間隔(Tras)

32

50ns

32

50ns

32

50ns

31

バンク容量

20

128Mbyte

20

128Mbyte

10

64Mbyte

32

アドレス・コマンド
入力セットアップ時間

20

2ns

20

2ns

20

2ns

33

アドレス・コマンド
入力ホールド時間

10

1ns

10

1ns

10

1ns

34

データ入力セットアップ時間

20

2ns

20

2ns

20

2ns

35

データ入力ホールド時間

10

1ns

10

1ns

10

1ns

36-61

予約領域

00...00

00...00

00..00

62

SPDレビジョン

12

PC100 SPD Spec.Ver.1.2

12

PC100 SPD Spec.Ver.1.2

12

PC100 SPD Spec.Ver.1.2

63

0〜62byteまでのチェックサム

14

17

7B

64-125

製造会社による領域。製品名など

""

"M4 64S3323CN0-L1H"

"GM72V66841CT7J"

126

PC100の適合についての可否

64

PC100対応

64

PC100対応、この値が66の場合PC66となる。

66

PC66対応

127

PC100適合の詳細

CD

CL2,3のサポートはあるが、Intelの推奨ではない。

CF

Single sideのDIMMで、CL2,3のサポートがあって、Intelのレコメンドに合致する。

C7

Single sideのDIMMで、CL2,3のサポートがあって、Intelのレコメンドに合致する。

178_SI-DIMM SPD list

BlueChip LS Prototypeのベンチマーク測定は、実際のところ困難を極めました。起動中にエラーが連発し、まともに起動できなかったからです。

原因は何でしょうか。最初は発熱を疑いました。使用されている173_PPC7410RX500LEは最高105度までの温度にも耐えるG4チップではありますが、周辺のキャッシュやGrackle IC、メモリがこの温度に耐えられない可能性も考え、Grackleに熱伝導シリコンゴムを付加するなど工夫を重ねましたが、冷間時にも起動できないなどまったくテストが進みませんでした。

そこで、178_SI-DIMM SPD listにある3種類のメモリを使って調査しました。「256Mbyte 2inch」が一番安定していたので、それを使用してベンチマークテストを続行することができました。

れではみなさまからの要望があった項目についてまとめていきましょう。

発熱量はどのくらいですか?

PowerBook G3 333/14のヒートスプレッダーとヒートシンク間に熱センサーを設置し測定した最大温度は49度でした。

BlueChip LS Prototypeはテスト中最大67度になりました。約65度になると空冷ファンが回転しますが、174_PowerBook G3 Series 1999 Heat Sink Systemのように、ファンが回っても温度が急激に下がることはなく、CPUの作業量が減少して下がるといった観があります。あきらかに温度は高くなりました。液晶を閉じた状況での使用は現状では無理でしょう。

バッテリー持続時間は?

175_BlueChip LS Prototype graphic benchmarksに示しましたが、G3 333/14と比較すると2/3に短縮しました。また、現状ではスリープからの復帰はできませんでした。この点に関しては、クロック数を落としても、低電圧駆動型のG4の使用を提案したいと思います。

Photoshopの処理速度は?

テストしたLombardには純正ハードディスクが搭載されていました。これは連続読み書き速度が5メガバイト/秒と遅く、最近のハードディスクの3分の1から4分の1の速度しかありません。Photoshopは独自の仮想メモリマネージメントがあって、ハードディスクの速度に大きく影響されます。大変条件の悪い測定にもかかわら

ず、176_BlueChip LS Prototype Photoshop 6.0 filter testのように、普通の処理でも1.5倍、優れた物であれば2.5倍の処理速度があることがわかりました。まさにG4の力といえるでしょう。

Mac OS Xはインストールできますか?

Mac OS X 1.0.3はインストールできませんでした。もっとも安定するメモリを使用しても、最後の最適化の部分でエラーがでてしまいました。

純正状態でインストール後、起動してみましたが、時々画面が乱れ、カーネルパニックを起こしてしまいます。また、Cache Control X 1.0b1 for OS Xがまだ7410に対応していないため、L2キャッシュが駆動しません。

価格はどのくらいですか?

現在はわかりません。ただ、あまりに高価ならiBookを購入したほうが良くなります。最初にBlueChipが販売された価格を想像し、期待しています。

これまでのメモリは利用できますか?

この部分が今回の一番の問題です。SO-


DIMMメモリにはSPDと呼ばれるEEPROMがあって、メモリの性能や設定事項を記憶しています。177_DIMM SPD and Grackle IC programingのように、起動時に読み込まれ、この情報をもとにGrackle IC(Memroy controller and PCI bus bridge)がセットされます。メモリチップの性能や特性に関連無く動作が不安定になるため、そのSPDの内容について比較してみたのが178_SI-DIMM SPD listです。その結果、「2番目のアクセス時の最短サイクル時間」が短い物は動作が安定しませんでした。必ずしもこれが原因であるとはいいませんが、何らかの関連があるのではないかと考えています。

多くのSO-DIMMを調査すると、最近販売されている多くのメモリは、この値が小さく、逆にPC66用として販売されていた古いDIMMはこの値が大きいことがわかっています。PowerBook G3 1999発売当時に増設したメモリなら動作の可能性もありますが、PowerLogix社がなんらかの対策をとらなければ、解決しないと考えます。

しかし、この対策法が確定すれば、純正のPowerBook G3 Series 1999でMac OS Xが使用できないユーザーには朗報となるでしょう。BlueChip LS Prototypeで発生している問題と、この問題には多くの類似点があるからです。PowerLogix社の技術者は既にこの問題について、ある程度の打開策を用意しているとも伝えられています。期待して待つことにしましょう。

Mac OS XおよびMac OSの使用許諾に書かれているboot ROMのバックアップの可否について

Mac OS XやMac OS 9の使用許諾書にははっきりとboot ROMのバックアップは許さないと書かれています。一方MacOS 8.6には一組であればboot ROMのバックアップを許可すると書かれています。

このことからMacOS 8.6で使用するにとどめるユーザーは、これまで通りboot ROMを抽出し、BlueChipに移して使用することが可能でしょう。

だたし、MacOS 9やMac OS Xを使用したいユーザーは、Flash ROM形式のBlueChip LSは使えないことになります。私は使用許諾書を尊重するためにも、Flash ROM非搭載モデル(Mac OS 9以上用)のパッケージも平行してリリースし、純正カードからのROMの移行作業をセットにして販売することを提案します。

注意

これらの情報は製品になる前のprototypeを対象に評価しています。性能や安定性、問題点などは製品版と異なる場合があることをあらかじめご了承ください。また正式発表前の製品であることから、PowerLogix、PowerLogix Japan両社への問い合わせなどはご遠慮していただけると幸いです。

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メディカル マッキントッシュ

medical macintosh (c) 1998,1999,2000,2001,2002,2003,2004
Written/Edited by Y.Yamamoto M.D.
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