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28/Aug

BenchMarks of BlueChip LS Prototype

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168_BlueChip LS Rev-C Prototype

168_BlueChip LS Rev-C Prototype

ほかにもcopyright 2000という表記があった。Prototype故、発熱も確かに大きい。ヒートシンク部の温度は最大59度まで達した。

手で半田付けした抵抗や、ジャンパ線も散見され、苦労の後が忍ばれる。だが、CPUの能力は確かに上昇している。AGPを搭載しないGrackleを使用しており、 Mac OS Xでのグラフィックパフォーマンスが心配されたが、ウインドウをドラッグしても十分マウスに追従し、ストレスはわずかである。

169_BlueChip LS Prototype benchmarks with Norton System Info

搭載されているハードディスクは純正品であり、今となっては低速であるためベンチマークを除外した。Lombard のハードディスクインターフェースはEIDAであり、 PowerBook G4やPowerBook FireWireのATA66と比較すると4分の1のパフォーマンスしかない。ただATA66の性能を使い切る60メガバイト/秒の転送速度が実現する場合はわずかであり、その多くは18メガバイト/秒程度の速度と考えると、16メガバイト/秒のEIDAでもよい場合もあるだろう。

BlueChip LSを装備する場合はハードディスクも最新の高速タイプに換装することをおすすめする。

169_BlueChip LS Prototype benchmarks with Norton System Info

170_PowerBook G3 Series 1999 Block diagram and NSI scores

171_MOTOROLA MPC106ARX66CG

170_PowerBook G3 Series 1999 Block diagram and NSI scores

Norton System Infoの結果をブロック図に当てはめてみる。CPUのクロック数にそのまま比例するテスト、例えばビットシフトなどはPowerBook 500 FireWireとBlueChip LSの間に差は認められない。オリジナルの333MHzと比較して1.67倍である。それと比較するとL2キャッシュの性能を色濃く反映する内部ルーチンテストだとFireWireよりも良い値となる。

旧型のATI RAGE LT Proであるため、グラフィック性能の向上は場合によりわずかだが、例えばDrawテストなど、向上する場合もある。

171_MOTOROLA MPC106ARX66CG

BlueChip LSに搭載されるNorth BridgeはGrackle ICである。これはMotorolaの汎用ICであり、発売当時のチップを流用するしかなく、高い周波数特性のものは発熱量が大きい。そのため、オリジナルと同じ66MHzで駆動されている。また当然 MPXバスモードは使用できず、60xバスモードでG4が駆動することになる。

172_Memory performance PowerBook FireWire 500 vs BlueChip LS

172_Memory performance PowerBook FireWire 500 vs BlueChip LS

Cache Markで測定した値をPowerBook FireWire 500を1として表した相対値。メモリのブロック移動を測定しており、隣接するメモリ領域への連続アクセス時の性能を見ている。

G3の弱点を克服したG4が、BlueChip LS上でも性能を発揮していることがわかる。L1,L2部分の速度向上率はPowerBook G4 500と同じ結果となった。しかし、60xバスを利用せざる終えない大きな容量のアクセス部分では、バスの遅さがそのまま数字となり、PowerBook FireWireの2/3の性能、すなわちオリジナルの性能と同等であることがわかった。


BlueChip LSの性能をベンチマークテストやアプリケーションの操作感でおつたえすることにしましょう。

169_BlueChip LS Prototype benchmarks with Norton System Infoには一般的なSystem Infoの値をお示しします。CPUスコアは1376で、FPU性能と合わせPowerBook FireWire 500よりも良い値を示しています。ファインダーの操作や、MacOS Xのウインドウのドラッグ、IEの画面のブラウズなどノーマルでは味わえない「サクサク感」を感じることができました。

ちろんAlitVecが関連する場合は確実に速度向上が認められます。

Mozart,PIANO SONATA NO.11 in A major K.311は11.55秒の長さがあります。これをiTunesでMP3に圧縮するときの時間を測定しました。全て同じ条件で測定した結果、PowerBook G3 333/14では364秒(6分4秒)かかるところを、BlueChip LSを搭載した場合、177秒(2分57秒)で終了しました。同じ曲を最新のiBook Dual USBで変換した場合253秒(4分13秒)かかることを考えると非常に優秀な結果といえるでしょう。同様にPhotoshopの一部のフィルター処理などで確実に速度向上が、それも2倍以上の改善がみこめます。

これは170_PowerBook G3 Series 1999 Block diagram and NSI scoresに示しましたが、CPUとL2キャッシュが新しくなっただけでも、性能が向上し、AltiVecが活躍する場面ではG3ベースのCPUでは達することができない高速性を手にすることができるという意味です。

172_Memory performance PowerBook FireWire 500 vs BlueChip LSにキャッシュパフォーマンスの一例を示します。G3はそのL1キャッシュの構造(正確にL1キャッシュおよびL2キャッシュタグの構造と、ロードスストアユニット、Qeueやバッファーなど)の違いで、隣接するメモリへのアクセスするときの性能に大きな開きがあります。休み休み動くG3と比較するとG4は、できるだけよどみなく動作する仕組みが各部分に織り込まれています。その結果、最大4倍違い性能の違いが実測されました。この結果はPowerBook G4の時に確認した物で、BlueChip LSでもしっかりと実現していることがわかりました。

かしながら、171_MOTOROLA MPC106ARX66CGを使用する関係で、MPXバスプロトコールを利用できないため、クロック比通りにバスの性能は低いまま取り残された格好となっています。

MPC106は旧来の製造技術で作成されているため、高い周波数で駆動するには、より高いコア電圧を要求し、発熱量も大変大きな物となります。そのため、この部分に手を加えることができなかったのだと想像します。

それでもMac OS Xのドッグアニメーションやジニーアクションなど非AGPマシンには厳しいギミックも、軽くこなすことができるようになったのは、クラムシェルボディーを愛するPowerBookユーザーには朗報といえるでしょう。

しかし、良いことづくめではありません。プロトタイプ故、安定性に欠ける部分もあります。発熱量、消費電力、速度と引き替えに犠牲になる部分は、Wallstreet用BlueChipには無かったものです。またMacOS XにまつわるLombardの問題も再浮上の兆しです。次回はこれらの問題点をはっきりさせるとともに、製品版BlueChip LSへの要望をまとめたいと思います。

注意

これらの情報は製品になる前のprototypeを対象に評価しています。性能や安定性、問題点などは製品版と異なる場合があることをあらかじめご了承ください。また正式発表前の製品であることから、PowerLogix、PowerLogix Japan両社への問い合わせなどはご遠慮していただけると幸いです。

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Written/Edited by Y.Yamamoto M.D.
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