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20/Feb

PISMO(3)

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やはりというか、期待に応えてポチ氏@Mobile-Dog.comがExpo会場でPowerBook(FireWire) 500/14を分解されていました。本当にドライバーを持ち歩いているのですね。デジカメも持っていかなかった私と対照的です。

マザーボードについて情報を提供していただき、それについて少し触れてみたいと思います。

Link Layerの有無について

PowerBook Computer Developer NoteにはFireWire及びEthernetのLink LayerがUniNorthの内部にあると記載されています。文字通りそれを信じるのならまったく疑問のないところです。

しかし、iMac DVの例を見るなら1)、Developer Noteと実際のハードウェアの間には相違があってもおかしくありません。

PowerBook (FireWire)のマザーボードにはこれらのLink Layerのチップ(Fig.1)は見あたりませんでした。ということはFireWire Link LayerのUni-North内部へのインプリメントが完成したことを意味します2)。今回のiBook SEではFireWireの搭載は見送られましたが、今後PowerBookとiBookの差別化が明確化すれば、iBook DVの発表もあると予想します。

fig.1 iMac DVのUni-Notrh ICに隣接するソケットに差し込まれる別基板。Ethernet Link LayerであるINTEL 21143-TDが、裏側にはFireWire Link LayerであるTI社のTSB12LV23が装着されている。いずれのチップもデベロッパーノートでは搭載されていないはずのチップである。

AirMacの装着について

実際にAirMacを装着した人に意見を聞くと、やや取り付けに手間取るそうです。説明書通りに先にアンテナケーブルを装着してから設置を試みると、アンテナに無理な力が掛かることがるというのです。

ある程度、装着位置を確かめ、仮止めした状態でアンテナケーブルを接続する方が良いという意見もありました。

fig.2 PCMCIAカードスロット上部の微妙な隙間にAirMacカードが装着される。そのためPCMCIAカードスロットはPowerBook G3 Series 1999よりも若干低い位置に移動している。

写真提供 Macお宝鑑定団 Nanko隊員

冷却構造の変化

Fig.3はPowerBook G3 Series 1999のHeat Sinkです。CPU Daughter Card全体を覆う形で搭載され、特にCPUと接触する部分はアルミが厚く装着され、ヒートパイプがPCMCIAカード上部まで伸びるような形で装着されています。この構造はPowerBook G3 Series 1998を踏襲したものです。

PowerBook (FireWire)はPCMCIAカード上部にAirMacが搭載されるため、ヒートシンクの構造大きく変更されています。

fig.3 PowerBook G3 400/14に搭載されているヒートシンクの写真。裏側を見たところ。ヒートパイプが左側に伸びている。

Fig.4 PowerBook (FireWire)のヒートシンクの構造。

これまでヒートシンクとCPU Daughter Cardのカバーとは一体化していましたが、Heat ShieldとHeat Sinkとが分離された構造になりました。そのためヒートシンクとCPUの接触を確実とするため、CPU Heat Sinkが2カ所のビスで確実に固定されるようになっています。

また、CPU Heat SinkからHeat PipeがRadiatorまで伸びており、Radiatorの設置場所はFanのすぐわきになりました。ファンはやや斜めに設置されており、必要時は高効率にCPUの冷却を出来るでしょう。

CPU Daughter Cardの裏側の大きな面積を占めているUni-North IC用のHeat Sinkが増設されたことが目立ちます。North Bridge ICまでも熱対策をしてあることは非常に安心できます。

Mother Boardの裏側にはやはり厳重に熱対策されたATI Rage Mobility M-3がありました。Mother Boardの構造は大きなチップは他にKeyLargoとPCMCIA Bridge chipしか見あたらず、小振りになった印象です。PowerBook G3 Series 1998のように2個のHeathrowとATI Rage Pro、GRAMが装着されていたり、PowerBook G3 Series 1999で目立つDiVA-PCチップももちろん有りません。

DVD Videoの画質について

ソフトウェア再生になったPowerBook (FireWire)ですが、その画質が気になるのは誰もが思うことです。私も大変気になり、今回のExpoでじっくりとその実力を探って参りました。

結論から申せばPowerBook 500/14の画質は歴代PowerBookの中でも最も良いと感じました。まず、初代DVD Video Kitの1チップMPEG2デコーダあるDiVA-DS System Decoder(3,(4,(5の性能の限界から、エッジ部分に目立つComb Noiseが、第2世代となったPowerBook G3 400/DVDで使用される1チップMPEG2デコーダであるDiVA-PC System Decoder(5,(6により大きく改善したことは、これまで何度か指摘していますが、今回のPowerBook 500/14とApple DVD Player Version 2.1の組み合わせではさらに改善されたのです。

また、気になるドロップアウトもiMac DVでは多いときで数秒に1回見られていましたがこれは全てのタイトルでドロップアウトするわけではありません。MPEG2規格はMPEG1と違い、ビットレートが可変です。動きの激しい部分や、画面全体が大きく書き変わるシーンでは、データ処理が大変厳しくなります。数分に一回程度のドロップアウトしかなく、殆ど駒落ちはないと考えて良さそうです。これはRAGE Mobility M-3の持つ動き補正やiDCT(7などの支援回路の能力だけでなく、CPU、North-Bridge、メモリ、グラフィックチップを含めた総合的能力の向上によるたまものだと思います。チェックしたソースは会場で流れていたMatrixです。この映画は全体的に暗く、あまり液晶向きではありませんが、十分視聴に耐えました。非常に動きの激しい部分でもドロップアウトはなく、例えばヘリコプターがビル側面に激突し、画面いっぱいに細かいガラスが四方に飛び散るシーンでも、一こまもドロップアウトがありませんでした。ただ、あの有名な地下鉄での銃を撃ち合うシーン、静止した状態でローテーションする場面はさすがに駒落ちを認めました。ちなみに仮想メモリはONで画面全体に引き延ばした最大画面、32000色での視聴です。長時間の視聴がかなわず、音声ずれの有無までは判りませんでした。

関連アーティクル

Expo special Jon Rubinstein氏への問いかけとPISMO詳細 17/Feb

Expo special PISMO発表〜そのアーキテクチャの予想〜 16/Feb

 

参考

  1. Mystery of Uni-North、Uni-Northの謎 7/Nov 1999
  2. iBook Developer Note、iBook Developer Noteの変更点 29/Sep 1999
  3. New DVD-Video System,Lombardに搭載されるDVD Video systemの噂について,17/Apr 1999
  4. C-Cube Mirosystems: DiVA-DS System Decoder
  5. C-Cube Mirosystems: Ziva_dec.pdf
  6. Apple: PowerBookG3Series_1999.pdf
  7. PC Watch先週のキーワード: iDCT(inverse Discrete Cosine Transform)

 

19/Feb

PISMO FAQ

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PowerBook(FireWire)の販売が始まり、既に手にした人も多くいるでしょう。そうなると、現在の環境の移行がスムーズに出来るのかどうか、と言う部分が気になります。例えばUSキーボードへ換装している場合、キーボード配列の変化は、大きなストレスになり、早期のUSキーボード換装サービスの開始を望む声も出ることでしょう。

現在のPowerBook G3 Series(Bronze)のUSキーボードの流用は可能かというトピックスでFAQを用意しました。

Expo special FAQ: PowerBook(FireWire)のkeyboardの互換性の有無 19/Feb

気の早い話ですが、サードパーティによるアップグレードカードの販売の可否を占う上で、もっとも重要なROMの搭載位置を気にする人もいるようです。

Expo special FAQ: PowerBook(FireWire)のBoot ROMの場所はどこ? 19/Feb

二つのアーティクルを追加致しました。どうぞご参考にして下さい。

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Medical macintosh (c) 1998,1999,2000,2001,2002

Written/Edited by Y.Yamamoto M.D.

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