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10/Feb

Modified XcarEt(2)

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1999年9月に本来12.5mm厚までのハードディスクしか搭載できないはずのXcarEt Media Bay Hard Drive(Fig.1)を加工し、厚み17mmの2.5inch HardDiskを組み込むアイデア1)(Fig.2)を送っていただいたterurin氏より再び改造報告のメールが届きました。

fig.1XcarEt pro 99 PowerBook G3 Series 1999(Bronze)の右側のExpansion Bay用、ハードディスクケース

氏曰く、ハードディスク格納部分の厚みが殆ど変わらないXcarEt pro 99を同様に加工すれば17mmの2.5インチハードディスクを搭載できるはずと確信し、加工したそうです。もちろんこういう改造をした場合は、メーカーや販売店の保証は受けられなくなります。各個人の責任とお考え下さい。

fig.2 プラスチック部分をくり抜いて17mm厚のハードディスクが入るクリアランスを確保している。内蔵したIBM Travelstar 8GS(DYLA - 28100)が見えている。

Fig.3は内部に現在2.5インチハードディスクでは最大容量2)で、最速級2)3)IBM Travelstar 25GSを搭載した、加工済みXcarEt pro 99です。

本来内蔵できないはずの25GbyteのIBM Travelstar 25GSもPowerBook G3 Series 1999(Bronze)で問題なくマウントし、使用できると報告いただきました。今後も改造や、使い方の工夫などアイディアを募集します。どしどしメールして下さい。

fig.3 同様にケースをくりぬき、高さ17mmのIBM Travelstar 25GSを搭載したXcarEt pro 99、表面は極薄いプラスチックの絶縁用カバーで保護されている。

fig.4 PowerBook G3 400/14に装着した状態。

参考

  1. Modified XcarEt、驚異の75GByteへの可能性 30/Sep 1999
  2. Travelstar 25GS(2)、驚異!Travelstar 25G 15/Oct 1999
  3. Travelstar25GS、Travelstar25GSについて、速度予測 13/Aug 1999
  4. terurin氏よりの私信 28/Jan 2000

6/Feb

Partition for VM

BBSFAQSearch

仮想メモリ専用パーテーションを用意するときどのようにフォーマットすべきですかという質問メールを頂きました。そもそも専用パーテーションを用意する理由はあるのでしょうか?

最近のMacOSは仮想メモリに最適化されており、一部のリアルタイムアプリケーション、例えばDVD Playerなどを除けば仮想メモリを使用した方が良いとされています。確かに仮想メモリを使用した方が、使用メモリの細分化による空き領域の分断の解消に有効であり、メモリリークによる不具合の発生頻度を下げると経験的に知られています。そのため多くのメモリを搭載し、さらに仮想メモリを使用するユーザーが増えています。

仮想メモリ使用時は、起動時にメモりコントロールパネルで設定した容量のVM Storageという名称の不可視属性ファイルが作られます。仮想メモリが少ないメモリ容量を補う目的で使用されていた頃は64Mbyte程の容量でしたが、PowerBookの最大メモリ搭載量が512Mbyteにも達した現在1)、VM Storageの容量も400Mbyteに達することも珍しくなく、搭載ハードディスクの比較的大きな部分をしめるようになっています。

この巨大なVM Storageをハードディスクの中で最も効率よく、高速にアクセスできるように明示的に配置する方法が専用パーテーションを用意することで実現できます。専用パーテーションを用意し、この領域には他のファイルを配置しないようにすれば、ファイルの細分化による速度低下の心配もありません。

それではその専用パーテーションをどこに用意するべきかというのが問題になります。

ハードディスクのプラター上のデータ密度は極限まで高められ、プラターの外周と内周ではデータ転送速度に差があることは知られています2)。また、400Mbyteという容量、単一の巨大ファイルという観点から、フォーマット形式をHFS標準にすべきなのかHFS拡張(HFSplus)にすべきかも迷うところです。

そこで実験モデルを用意しました。ハードディスクをフォーマットしパーテーションを3つ用意しました。ハードディスクの外周(第一パーテーション)に約200MbyteのFrontVM、最内周に同様約200MbyteのEndVMを設置。そしてそれらに挟まれた他の領域をmainとしてその部分にMacOSを搭載し、ベンチマークを施行しました。

結果はfig.1に示します。絶対値をそのまま示すとわかりにくいので、ハードディスクの最外周パーテーションであるFrontVMをHFS標準でフォーマットした状態でのベンチマークテスト結果を1としたときの、それぞれの相対値を表示しました。

一見すると、EndVMについてはHFS標準とHFS拡張フォーマットの間であまり差が無いようですが、FrontVMについてはHFS拡張フォーマットがすぐれているようです。

全体的にはFrontVM(ハードディスク最外周)にHFS拡張フォーマットしたものがもっともすぐれているように見えます。

fig.1 HFS標準でフォーマットしたFrontVM領域のベンチマーク結果を1とした時の相対値。MacOS 8.1での結果であるが、MacOS 8.6でも大きな変化は見られなかった。
これらのデータははたして有意なのでしょうか、それとも誤差範囲なのでしょうか。統計学的考察を加えてみます。まず、HFS拡張フォーマット同士、最外周と最内周のデータを比較してみましょう。

それぞれの絶対値(時間当たりのデータ転送速度)を一つづつ比較しました。統計学的手法としては、離散変数であるためノンパラメトリック検定であるウィルコクソン符号付き順位和検定(Wilcoxon signed-rank test)を、random readから256Kbyte writeまでの12種、計24個のデータを対象に行いました。

結果、p=0.0499で、5%の危険率で最外周と最内周では有意に差が存在し最外周がすぐれていると言う結果を得ました。

同様に最外周領域をHFS標準フォーマットしたときと、HFS拡張フォーマットしたときの検討をおこなったところ、p=0.028であり、5%の危険率でHFS標準とHFS拡張では有意に差が存在し、HFS拡張フォーマットがすぐれているという結果を得ました。

結論としては、仮想メモリ用専用パーテーションはHFS拡張フォーマットで、最も最外周、すなわち第一パーテーションに用意すべきであるということです。

参考

  1. FAQ: MAX Memory、PowerBook G3 Seriesの最大メモリ搭載量はいくつですか? 2/Jan 2000
  2. Travelstar 25GS、Travelstar25GSについて、速度予測 13/Aug 1999

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メディカル マッキントッシュ

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Written/Edited by Y.Yamamoto M.D.
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