iBookの基板を見ていると、ずいぶんと遠慮して作ってあると思った。何に遠慮しているか・・PowerBookに遠慮しているのだ。
搭載されているCPUはリビジョンF、10倍速までクロック周波数を設定できる比較的新しい銅配線のIBMのPowerPC750Lだ。暫く動かしてもdie-junction温度は40度に達しないなど、恐ろしく素性がよい。
ひときわ大きいのはUni-North Memory/PCI Bridge ICだ。それを挟んでRAGE mobiltiy-Lが見える。裏側には512Kの2nd cacheが搭載されている。このチップSAMSUNのKM736V689A-60。アクセススピード6ns、64K×36のSynchronous SRAMである。
アクセススピード6nsのcacheはLombardの400MHzに積まれていて、166MHzでドライブされているのであるが、iBookは150MHzと控えめに使われている。もったいない。
おそらくボードからすると400MHzのPowerPCを搭載して、すぐにでも5:2のキャッシュ比率で166MHz版が出てきてもおかしくないだろう。
ほかにもFireWierのPHY ICを半田付けするパターンもあるし、ソケットを半田付けする場所もスピーカージャックとEtherコネクタの間にある。
メモリもあと32MByte分場所が空いている。
しかし、PCMCIAカードソケットと物理的には全く同じに見えるAirPortソケットがあるが、PCMCIA Bridge ICをつける場所は全く存在しない。もちろんここにATA-ストレージデバイス、Flash-ROMあたりをつなげても全く認識しなかったことを付け加えておく。
気の早い話だが、iBook DVはいつでもGoだろう。