PowerBook G3 Seriesのアップグレードが既に始まっています。米国内でサービスを開始したNewer社の094_Newer MAXpower G3-PBに関して、南先生からベンチマークが届きました。
南先生のPowerBook G3 233/14をNewer MAXpower G3-PB(466MHz)でアップグレードしたもの、私が現在使用中のPowerBook G3 300(333改)/14、そしてPowerBook FireWire 500/14を、それぞれNorton Sysytem infoで測定し、その結果を比較したのが095_MAXpower G3-PB benchmarkです。
ビットシフトはクロック周波数に相関した結果となりました。おそらくL1キャッシュに格納できるプログラムなのでしょう、実際のアプリケーションのパフォーマンスを考えるときは参考程度にしなりません。
内部ルーチンは、CPUとL2キャッシュのパフォーマンスに良く相関し、いわゆ
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る「演算速度」が判るテストです。L2キャッシュクロックが233MHzと高速なMAXpower G3-PBがPowerBook FireWire 500/14よりも良い結果が出ています。
画像処理、例えばスクロールしたときの追従の良さや、画面書き換えの速度などが、体感速度に大きく影響することは知られています。
RAGE LT ProとCPUの連携を比較するなら、小さな図形の転送を主体とするDraw Textの結果に注目します。PCIバスがボトルネックになっているのでMAXpower G3-PBもPowerBook G3 300(333)/14も殆ど変わらない結果となり、倍のパフォーマンスが期待できる2×AGPを搭載するPowerBook FireWireとは大きな差が出ました。
スクロールテストは、グラフィックチップのエンジンの速度に相関するようです。CPUをアップグレードしてもATI RAGE LT proに変更はないため、スクロールテストではWallstreet同士では同じ結
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果となり、RAGE Mobility M3を搭載するPowerBook FireWireの2/3程度のパフォーマンスになるようです。すぐに気付く派手な速度変化は期待できませんが、プログラムによってはPowerBook FireWire 500/14よりも高いパフォーマンスが実現できそうです。
アップグレードが期待できることは明らかです。しかし、読者のFoxtrot氏がNewer社に直接問い合わせたところ、日本でのアップグレードサービスの開始のめどは立っていないという印象を受けたそうです。日本においてはPowerLogixという選択しかないようです。
謝辞
データをお送りいただいた南先生と、Newer社とのやり取りを克明にお知らせいただいたFoxtrot様に御礼申し上げます。
24/Dec 2000
INTERWARE破産に伴い、文章の一部を変更いたしました。
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