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1/Jun

ソニーの0.13μの銅配線

ソニーは、低誘電率有機層間絶縁膜と銅配線の技術とを組み合わせてこれまでよりも25%高速化できる、多層銅配線技術を開発したそうだ。

絶縁材料に、これまでの二酸化シリコンにかわる、低誘電率の有機材料を利用できる技術を開発、実用化のめどをつけたと発表した。

銅配線で問題となるのは、銅化学気相成長法をつかって銅を蒸着させるとき、シリコン内部に拡散汚染してしまうことで、各社はこの被膜部分にしのぎを削っていた。例えばNTTはバリア層だけではなく、銅配線の表面をさらにバリアメタルで被膜、その上にさらに低誘電率層間絶縁膜を形成して多層銅配線を実現している。

今回の有機材料による層間絶縁膜がいったいどんなものであるか全く不明であるが、要するにプレステ用のDRAM内蔵グラフィックコントローラーを0.13ミクロンのプロセスルールで作るために必要な技術であることには違いない。

この細さで集積すると発熱量も半端ではないだろう。その実現にはやはりブレークスルーが必要。低消費電力化には銅配線が必要であり、0.13ミクロンのプロセスルールは高速化にも有利。でもソニーにとって最も重要なのは、そのダイサイズの縮小にあるのかもしれない。

下馬評ではそのダイサイズの巨大さから歩留まりを心配する声があがっており、50%に満たないとの声さえある。ダイサイズが小さくなれば歩留まりも上昇。（ウエハー当たりの歩留まりはあがるはず）それが一番重要なのだろう。

九州で生まれるこの新しいチップは来世紀の日本を救えるかも知れない。